アボット・ハンダーソン・セイヤー
アボット・ハンダーソン・セイヤー『天使』1887年スミソニアン・アメリカ美術館。
画家名：アボット・ハンダーソン・セイヤー。
時代区分：アメリカの画家。
生没年：1849年?1921年。
代表作：天使、私の子どもたち、フォンテンブローの森、ほか。
作品集：アボット・ハンダーソン・セイヤーの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画。
アボット・ハンダーソン・セイヤー 画家プロフィール 。
アボット・ハンダーソン・セイヤー（1849-1921）は、アメリカの画家。
肖像画、動物画、風景画などアボット・ハンダーソン・セイヤーの作品の多くはアメリカの主要な美術館に所蔵されています。
医者の息子としてボストンに生まれたセイヤーは、田舎暮らしのなかで自然に興味を持ち、
鳥類図鑑で鳥について学んだり、剥製の実験を行ったりする子供時代を過ごしました。
15歳の頃から鳥や野生動物の描写に熱心になり、18歳で美術学校とデザインアカデミーへ。
パリでアンリ・レーマンとジャン＝レオン・ジェロムに師事した後、ニューヨークでアトリエを構えました。
画家として成功した後は、後進の育成も熱心に行ったことで知られています。
アボット・ハンダーソン・セイヤーの作品の特徴
アボット・ハンダーソン・セイヤーの作品は女性を「理想像」として描いているのが特徴。
セイヤーが描く白いドレスに白い羽根を付けた天使は美徳の体現者でもあります。
結婚後は子供たちの肖像画をモデルにした作品も多く描きました。
彼らがモデルの天使や聖母子の絵画は、宗教がモティーフになっているようには見えない現代的・象徴的な構図が特徴です。
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アメデオ・モディリアーニ
アメデオ・モディリアーニ『椅子に肘をつくジャンヌ・エビュテルヌ』1918年ノートン・サイモン美術館。
画家名：アメデオ・モディリアーニ。
時代区分：エコール・ド・パリ。
生没年：1884年?1920年。
代表作：ジャンヌ・エビュテルヌ、ポール・ギヨームの肖像、ほか。
作品集：アメデオ・モディリアーニの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画。
アメデオ・モディリアーニ 画家プロフィール 。
アメデオ・モディリアーニ（1884-1920）は、 エコール・ド・パリ（パリ派） を代表するイタリア出身の画家です。。
北イタリアの港町で生まれたモディリアーニはヴェネツィアの美術学校で学び、22歳でパリに移住。モンマルトルにアトリエを借りました。。
モディリアーニは画家として仕事を始めた後、5年ほど彫刻に打ち込むと、再び絵画の制作に取り掛かり始め、。
主に芸術家仲間や女性の肖像画を描きました。代表作となる作品の数々はこの時期に生み出されています。。
モディリアーニの私生活は波乱万丈で、パリでお酒とドラッグを常習するボヘミアンとなったモディリアーニは、。
幼いころに患った結核の影響にも悩まされ、35歳の若さでこの世を去りました。死因は結核性脳膜炎でした。。
アメデオ・モディリアーニの作品の特徴 。
モディリアーニの作品に度々登場する内縁の妻ジャンヌ・エビュテルヌ。
モディリアーニが描く肖像画は、線が単純化されており、面長の顔、アーモンド形の瞳、細く直立または捻じれた体が特徴。。
人物は画面いっぱいに描かれており、背景は非常にシンプルです。。
キュビスム全盛期に絵を描き始めたモディリアーニは、キュビスムやセザンヌ、祖国イタリアの古典絵画、。
アフリカ彫刻などあらゆる芸術を統合し、ひと目でモディリアーニの作品だとわかる、いわばモディリアーニ様式を確立しました。。
塗りつぶされることもあるモディリアーニの肖像画の瞳は「無表情」と評されることもありますが、。
こちらを見つめる哀愁ある表情と捻じれたポーズには、モデルとなった人物の個性や性格が表れているようです。。
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アルノルト・ベックリン
アルノルト・ベックリン『死の島』1880年バーゼル市立美術館。
画家名：アルノルト・ベックリン。
時代区分：象徴主義。
生没年：1827年?1901年。
代表作：死の島、生の島、聖なる森、ほか。
作品集：アルノルト・ベックリンの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画。
アルノルト・ベックリン 画家プロフィール
アルノルト・ベックリン（1827-1901）は、象徴主義（世紀末芸術）を代表するスイス出身の画家です。
デュッセルドルフで修行を積み、1850年のイタリア訪問でルネサンス美術に目覚めたベックリンは、
イタリア再訪を機に神話的な主題へと作風を転換します。
ベックリンはドイツやイタリアなど主にヨーロッパで活動し、古代神話や神秘的な物語、時に不気味な主題を好んで絵画を制作しました。
象徴主義を代表する画家にはアルノルト・ベックリンのほかに、
ギュスターヴ・モロー、オディロン・ルドン、 ピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ らがいます。
アルノルト・ベックリンの作品の特徴
アルノルト・ベックリンの作品の特徴として、具体的・古典的な物語ではなく、
精霊や人魚、ケンタウルスなどを登場させた架空の場面を描いた作品が多い点が挙げられます。
特定の物語を避けたベックリンの作風は次第に暗い雰囲気に変わっていき、
神秘的な自然の中にちっぽけな人間を描き出した『死の島』『聖なる森』などの代表作が誕生しました。
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アルフォンス・ミュシャ
アルフォンス・ミュシャ『ジョブ』1896年ミュシャ財団。
画家名：アルフォンス・ミュシャ。
時代区分：アール・ヌーヴォー生没年：1860年?1939年。
代表作：ジョブ、黄道十二宮、ジスモンダ、スラヴ叙事詩、ほか。
作品集：アルフォンス・ミュシャの代表作・有名絵画。
アルフォンス・ミュシャ 画家プロフィール
アール・ヌーヴォーを代表する有名画家 アルフォンス・ミュシャ 。
アルフォンス・ミュシャ（1860-1939）は、 アール・ヌーヴォー を代表するチェコ出身の画家です。
イラストレーター、グラフィックデザイナーとしても活躍したミュシャは、
柔らかい曲線の文様と女性美を組み合わせた広告やポスター、装飾パネルを数多く手がけました。
チェコおよびスラヴ民族の神話・歴史を描いた スラヴ叙事詩 は全20作という大作です。
ポスター作品で人気を博したアール・ヌーヴォーの画家には、
アルフォンス・ミュシャのほかにアンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレックがいます。
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アルフレッド・シスレー
アルフレッド・シスレー『ポール＝マルリの洪水と小舟』1876年オルセー美術館。
画家名：アルフレッド・シスレー。
時代区分：印象派生没年：1839年?1899年。
代表作：ポール＝マルリの洪水と小舟、ルーヴシエンヌの昼下がり、ほか。
作品集：アルフレッド・シスレーの代表作・有名絵画。
アルフレッド・シスレー 画家プロフィール
印象派の風景画を代表する画家 アルフレッド・シスレー
アルフレッド・シスレー（1839-1899）は、印象派を代表するイギリス出身の画家です。
フランスで活動したシスレーは、田舎や水辺ののどかな風景を落ち着いた淡い色彩で表現しました。
生涯を通して風景画を描き続けたシスレーですが、評価されるようになったのは没後のことです。
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アルブレヒト・デューラー
アルブレヒト・デューラー『自画像』1500年アルテ・ピナコテーク。
画家名：アルブレヒト・デューラー。
時代区分：北方ルネサンス生没年：1471年?1528年。
代表作：1500年の自画像、騎士と死と悪魔、メランコリアI、ほか。
作品集：アルブレヒト・デューラーの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画。
アルブレヒト・デューラーとは？ 画家プロフィール
アルブレヒト・デューラーはドイツのニュルンベルク生まれの北方ルネサンスの画家です。
木版画・銅版画のほか、絵画、測定法教本などの執筆まで幅広く才能を発揮したデューラーは、
自画像の発表、自作品へのサイン（モノグラムによる署名）、自分の作品を模倣した芸術家との著作権裁判など、
今では当たり前になっていることを皆に先駆けて行った芸術家でした。
デューラーの代表作に木版画の連作『ヨハネ黙示録』『自画像』『四人の使徒』などがあります。
アルブレヒト・デューラーの生涯
金細工師の父親のもとで修行したデューラーは、15歳でニュルンベルクの画家ミヒャエル・ヴォルゲムートに3年間弟子入りしました。
イタリアに2度訪問し、ルネサンス美術の理念、版画や印刷の技法、
人体のバランスやプロポーション、遠近法、鮮やかな色彩などを学びます。
イタリア・ルネサンスがデューラーに与えた影響は大きく、2度目にイタリアに訪問した際にはヴェネツィアで祭壇画の制作も行いました。
デューラーが活躍した北方ルネサンスとは
ローマから見て北側、アルプスより以北のイタリア以外のヨーロッパで始まった美術が北方ルネサンスです。
ネーデルラント、ドイツ、フランスなどヨーロッパの国々とルネサンス運動が盛んだったイタリアとの交流が進み、
イタリアに芸術家たちが自国にイタリアルネサンス美術のエッセンスを持ち帰ったことも、北方ルネサンスに多大な影響を与えました。
油絵具を使い始めた北方ルネサンスの芸術家たちの作品は緻密な表現力が特徴です。
アルブレヒト・デューラーは、北方ルネサンスのなかでもドイツで活躍した画家・版画家です。
アルブレヒト・デューラーの作品の特徴・鑑賞ポイント
版画の芸術地位を押し上げたデューラー・ヨハネの黙示録
27歳で自費出版した木版画の連作『ヨハネ黙示録』は、当時の終末思想とマッチしたこともあり大ヒット。
絵画と異なり大量に制作できる版画は多くの人の目に触れることになり、
デューラーの版画はドイツ国内にとどまらず広く普及していきます。
『ヨハネ黙示録』のヒットは、デューラーの名を広めると同時に、芸術のなかでの版画の地位を押し上げることにも一役買いました。
芸術家であるデューラー自身の肖像画を発表
28歳のときには自らをキリストになぞらえた肖像画を制作しました。
当時は画家が自分の肖像画を描くことは大変珍しく、ボッティチェリらのように絵画のなかに自分の姿を紛れ込ませることはあっても、
デューラーのように自らを主役にした作品を制作することはありませんでした。
イタリアの「神のごとき」がミケランジェロなら、ドイツの神はデューラーといったところでしょうか。
ドイツ史上最大の画家ともいわれるデューラーは、
自分自身を「神のごときと呼ばれるにふさわしい芸術家だ」と思っていたのかもしれません。
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アレクサンドル・カバネル
アレクサンドル・カバネル『堕天使』1868年ファーブル美術館。
画家名：アレクサンドル・カバネル。
時代区分：アカデミック美術。
生没年：1823年?1889年。
代表作：堕天使、ヴィーナスの誕生、アルベデ、ほか。
作品集：アレクサンドル・カバネルの代表作・有名絵画。
アレクサンドル・カバネル 画家プロフィール
アカデミック美術・アカデミスムの画家 アレクサンドル・カバネル
アレクサンドル・カバネル（1823-1889）は、 アカデミック美術・アカデミスム を代表するフランスの画家です。
古典芸術・ラファエロ様式を規範とするアカデミック美術に傾倒したカバネルは、
均整の取れた理想的なプロポーションの人物が登場する神話画や肖像画を描きました。
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アンドレア・マンテーニャ
アンドレア・マンテーニャ『死せるキリスト』1470-1474年頃ブレラ絵画館。
画家名：アンドレア・マンテーニャ。
時代区分：初期ルネサンス。
生没年：1431年?1506年。
代表作：死せるキリスト、オリーブ山の祈り、カーメラ・デッリ・スポージ、ほか。
作品集：アンドレア・マンテーニャの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画解説。
アンドレア・マンテーニャ 画家プロフィール
アンドレア・マンテーニャ（1431-1506）は、初期ルネサンスを代表するイタリア人の画家です。
初期ルネサンス期のなかでもパドヴァ派に分類されるマンテーニャは、同時期の画家としてマザッチオに次ぐ重要な画家とされています。
その実力は、北イタリアの多くの画派や北方ルネサンスのデューラーらにも大きな影響を与えました。
前縮法など遠近感にこだわったアンドレア・マンテーニャの代表作に、
『死せるキリスト』『オリーブ山の祈り』『カーメラ・デッリ・スポージ』があります。
アンドレア・マンテーニャの生涯
マンテーニャはパドヴァ近郊に生まれ、10歳で画家スクワルチョーネの養子になり、スクワルチョーネの工房で働きました。
禁欲的な知識人だったマンテーニャは、徒弟から搾取していたスクワルチョーネと折り合いが悪くなり17歳で独立。
すると途端に才能を発揮し、みるみる売れっ子になります。
スクワルチョーネのライバルであったベリーニの娘と結婚し、
マントヴァのゴンザーガ家に宮廷画家として招き入れられたマンテーニャは、その後の生涯をマントヴァで過ごしました。
某ファミリーレストランの室内装飾でもよく見かける『カーメラ・デッリ・スポージの天井画』は、
ルドヴィコ・ゴンザーガ2世所有の城内に描かれた作品です。
アンドレア・マンテーニャの作品の特徴・鑑賞ポイント
遠近法や前縮法で奥行き感を表現したマンテーニャ
マンテーニャ『オリーブ山の祈り』
独創的な解釈と知的な工夫、見事な観察眼によるディテールへのこだわりにより、
従来の祭壇画や肖像画を劇的に生まれ変わらせたことで知られるアンドレア・マンテーニャは、
遠近法や前縮法に長けた絵画作品よって世の中を驚かせました。
代表作『ヴェローナのサン・ゼーノ祭壇画』や『オリーブ山の祈り』などでは巧みな遠近法を用い、作品の奥行き感を表現しています。
また、彫刻家としても高い実力を有したマンテーニャは、人間の肌や自然の岩の描画にも彫刻のような表現を用いました。
代表作『聖セバスティアヌス』などは古代ギリシャ・ローマの彫刻像を思わせる立体表現です。
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アントワーヌ＝ジャン・グロ
アントワーヌ＝ジャン・グロ『アイラウの戦い』1808年ルーヴル美術館。
画家名：アントワーヌ＝ジャン・グロ。
時代区分：新古典主義。
生没年：1771年?1835年。
代表作：アイラウの戦い、ジャファのペスト患者、ほか。
作品集：アントワーヌ＝ジャン・グロの代表作・有名絵画。
ナポレオンの活躍を描いた アントワーヌ＝ジャン・グロ 画家プロフィール
アントワーヌ＝ジャン・グロ（1771-1835）は、新古典主義を代表するフランスの画家です。
14歳でジャック＝ルイ・ダヴィッドの工房に通い、22歳でイタリアに渡ったアントワーヌ＝ジャン・グロは、
ミラノでのナポレオンとの出会いから、『アイラウの戦い』『ジャファのペスト患者』といった代表作を制作します。
政治の為のプロバカンダ的な絵画を多く手掛けたグロは次第に制作に行き詰まるようになり、
64歳でセーヌ川に身を投げこの世を去りました。
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アントワーヌ・ヴァトー
アントワーヌ・ヴァトー『シテール島への巡礼』1717年ルーヴル美術館。
画家名：アントワーヌ・ヴァトー。
時代区分：ロココ。
生没年：1684年?1721年。
代表作：シテール島への巡礼、ピエロ（ジル）、ほか。
作品集：アントワーヌ・ヴァトーの代表作・有名絵画。
雅宴画を生み出したロココの画家アントワーヌ・ヴァトー 画家プロフィール
アントワーヌ・ヴァトー（1684-1720）は、軽やかで甘美なロココ美術を代表するフランスの画家です。
風俗画がほとんど存在しなかった時代に描かれたアントワーヌ・ヴァトーの代表作『シテール島への巡礼』は、
雅宴画（フェート・ギャラント）という新ジャンルを生み出しました。
ロココの画家ながら、『ピエロ（ジル）』などどこか悲哀を感じさせる上品な作風が特徴です。
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アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレック
アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレック『ディヴァン・ジャポネ』1893年トゥールーズ＝ロートレック美術館。
画家名：アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレック。
時代区分：アール・ヌーヴォー。
生没年：1864年?1901年。
代表作：ディヴァン・ジャポネ、ムーラン・ルージュのラ・グーリュ、ほか。
作品集：アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレックの代表作・有名絵画。
アール・ヌーヴォーの画家 アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレック 画家プロフィール
アンリ・ド・トゥールーズ＝ロートレック（1864-1901）は、 アール・ヌーヴォー （世紀末芸術）を代表するフランスの画家です。
娼館やキャバレーに頻繁に出入りしていたロートレックは、踊り子や娼婦、女給たちの絵を描きました。
常連でもあったキャバレー「ムーラン・ルージュ」の広告ポスター制作をきっかけに、
ロートレックは多くのポスター制作も手がけることになります。
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アンリ・ファンタン＝ラトゥール
アンリ・ファンタン＝ラトゥール『サンザシの花瓶、サクランボの鉢、日本のお椀、カップと皿のある静物画』1872年ダラス美術館。
画家名：アンリ・ファンタン＝ラトゥール。
時代区分：写実主義。
生没年：1836年?1904年。
代表作：サンザシの花瓶サクランボの鉢日本のお椀カップと皿のある静物画、ドラクロワ礼賛、ほか。
作品集：アンリ・ファンタン＝ラトゥールの代表作・有名絵画。
写実主義を代表する画家アンリ・ファンタン＝ラトゥール 画家プロフィール
アンリ・ファンタン＝ラトゥール（1836-1904）は、写実主義を代表するフランスの画家です。
美術館で熱心に模写を行うなかで エドゥアール・マネ やベルト・モリゾ、
エドガー・ドガ、ジェームズ・マクニール・ホイッスラーらと知り合い、ギュスターヴ・クールベのスタジオにも出入りするなど、
写実主義や印象派の芸術家との交流が盛んだったラトゥールは、画家たちの群像となる集団肖像画を描きました。
花や果物を主題とする静物画も当時から大変人気がありました。
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アンリ・ルソー
アンリ・ルソー『夢』1910年ニューヨーク近代美術館。
画家名：アンリ・ルソー。
時代区分：素朴派。
生没年：1844年?1910年。
代表作：夢、眠るジプシー女、蛇使いの女、ジェニエ爺さんの馬車、ほか。
作品集：アンリ・ルソーの代表作・有名絵画。
素朴派を代表する日曜画家 アンリ・ルソー 画家プロフィール
アンリ・ルソー（1844-1910）は、 素朴派 を代表するフランスの画家です。
税関職員の傍ら独学で絵画制作を行う日曜画家だったルソーは、
ベタ塗りの筆使いや狂った遠近感が特徴的な独自の絵画作品を生み出します。
行ったことのない熱帯雨林を想像力だけで描ききるルソーの絵画は後のシュルレアリスムにも影響を与えました。
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ウィリアム・アドルフ・ブグロー
ウィリアム・アドルフ・ブグロー『百合の聖母』1899年個人蔵。
画家名：ウィリアム・アドルフ・ブグロー。
時代区分：アカデミック美術・アカデミスム。
生没年：1825年?1905年。
代表作：百合の聖母、ヴィーナスの誕生、ダンテとウェルギリウス、ほか。
作品集：ウィリアム・アドルフ・ブグローの代表作・有名絵画。
アカデミック美術の中心的画家 ウィリアム・アドルフ・ブグロー 画家プロフィール
ウィリアム・アドルフ・ブグロー（1825-1905）は、 アカデミック美術・アカデミスム を代表するフランスの画家です。
アレクサンドル・カバネル の後輩であるブグローは、アカデミスムのなかでも保守層の中心人物だったことで知られ、
古典主義らしい滑らかで官能的なプロポーションと上品さを併せ持つ裸体像を得意としました。
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ウィリアム・ホルマン・ハント
ウィリアム・ホルマン・ハント『雇われ羊飼い』1851年マンチェスター市立美術館。
画家名：ウィリアム・ホルマン・ハント。
時代区分：ラファエル前派。
生没年：1827年?1910年。
代表作：雇われ羊飼い、贖罪の山羊、シャロットの女、ほか。
作品集：ウィリアム・ホルマン・ハントの代表作・有名絵画。
ラファエル前派の画家 ウィリアム・ホルマン・ハント 画家プロフィール
ウィリアム・ホルマン・ハント（1827-1910）は、ラファエル前派を代表するイギリスの画家です。
アカデミーで共に学ぶジョン・エヴァレット・ミレイ、 ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ らと3人でラファエル前派を立ち上げた、
ウィリアム・ホルマン・ハントは、ラファエル前派の解散後も、緻密で写実的なラファエル前派の影響が感じられる絵画を描き続けました。
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ウジェーヌ・ドラクロワ
ウジェーヌ・ドラクロワ『群衆を導く自由の女神』1830年ルーヴル・ランス。
画家名：ウジェーヌ・ドラクロワ。
時代区分：ロマン主義。
生没年：1798年?1863年。
代表作：群衆を導く自由の女神、キオス島の虐殺、ダンテの小舟、ほか。
作品集：ウジェーヌ・ドラクロワの代表作・有名絵画。
ウジェーヌ・ドラクロ 画家プロフィールワ
ウジェーヌ・ドラクロワ（1798-1863）は、ロマン主義を代表する画家です。
ロマン主義を打ち出したテオドール・ジェリコーの後を受け継いだウジェーヌ・ドラクロワは、鮮やかな色彩と明暗、
激しいタッチで時代の空気を表現、ロマン主義を完成させます。
歴史画や宗教画だけでなく、物語の一節を主題にした作品、異国趣味の作品にも取り組んだドラクロワは、
65歳で亡くなるまでに6千点以上の作品を残しました。
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エゴン・シーレ
エゴン・シーレ『死と乙女』1915年オーストリア・ギャラリー。
画家名：エゴン・シーレ。
時代区分：ウィーン分離派、象徴主義。
生没年：1890年?1918年。
代表作：死と乙女、抱擁、自画像、ほか。
作品集：エゴン・シーレの代表作・有名絵画。
ウィーン分離派から独自のスタイルを確立した画家 エゴン・シーレ 画家プロフィール
エゴン・シーレ（1890-1918）は、ウィーン分離派や 象徴主義 、ドイツ表現主義の影響を受け独自の表現スタイルを生み出した画家です。
28歳という若さで亡くなったシーレは、独特のゴツゴツと骨ばり捻じれたスタイルの人体描画を確立し、
孤独や自滅、性を感じさせる自画像、女性像などを多く描きました。
シーレのスタイルは現代の芸術家にも多大な影響を与え続けています。
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エドゥアール・ヴュイヤール
エドゥアール・ヴュイヤール『ヴァンティミーユ広場』1911年ワシントン・ナショナル・ギャラリー。
画家名：エドゥアール・ヴュイヤール。
時代区分：ナビ派。
生没年：1868年?1940年。
代表作：ヴァンティミーユ広場、ランプの下で、縞模様のブラウス、ほか。
作品集：エドゥアール・ヴュイヤールの代表作・有名絵画。
室内画が得意なナビ派の画家 エドゥアール・ヴュイヤール 画家プロフィール
エドゥアール・ヴュイヤール（1868-1940）は、 ナビ派 を代表するフランスの画家です。
ヴュイヤールの作品は、明確な輪郭線、平面的な色彩、印象派の画家たちも用いた筆触分割を組み合わせているのが特徴て、
生活感や温かみのある中流階級の室内空間を描いた絵画、装飾パネルなどを制作しました。
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エドゥアール・マネ
エドゥアール・マネ『フォリー・ベルジェールのバー』1882年コートールド・ギャラリー。
画家名：エドゥアール・マネ。
時代区分：写実主義。
生没年：1832年?1883年。
代表作：フォリー・ベルジェールのバー、オランピア、草上の昼食、ほか。
作品集：エドゥアール・マネの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画を解説。
エドゥアール・マネ 画家プロフィール
近代絵画の父 エドゥアール・マネ 簡単ざっくり紹介
エドゥアール・マネ（1832-1883）は、写実主義を代表するフランス・パリの画家です。
19世紀最も物議を醸した画家のひとりに挙げられるマネは、『草上の昼食』で大スキャンダルを巻き起こすと、
続く『オランピア』の発表でもバッシングを浴びました。
サロン主流の古典絵画の世界に新しい風を呼び込んだマネは、
「近代絵画の父」「プレ印象派の画家」と呼ばれるなど印象派の画家たちにも大きな影響を与えたことで知られます。
エドゥアール・マネの生涯・経歴
1832年１月23日、エドゥアール・マネはフランス・パリに住む司法省の高級官僚の父と、
外交官の娘である母の裕福な家庭の長男（3人兄弟）として生まれました。
代々法律家を輩出する裕福なブルジョワ旧家で、なに不自由ない幸福な子供時代を送ったマネは、
父の望みであった弁護士になる道には進まず、18歳でルーヴル美術館の模写登録生になると、
同時に人気画家トマ・クチュールの画塾にも入学します。
画家となったマネは、前衛的な若い画家や一部批評家の支持を集めたものの、
伝統的絵画と現代性を併せ持つ『草上の昼食』『オランピア』でバッシングを浴びるなど、サロンでは入選と落選を繰り返しました。
マネ晩年の大作『フォリー・ベルジェールのバー』
フランスの画家としてサロンへの入選を重視していたマネは生涯サロンへの出品を続けましたが、
マネに対する世間とサロンの評価が固まるのは、マネが晩年を迎えるころになってからのことです。
1881年（マネ49歳）にはフランスの最高栄誉レジオンドヌール勲章を受章、
翌年には最後の大作『フォリー・ベルジェールのバー』を発表します。
1883年4月30日、患っていた梅毒の症状が悪化したマネは、左足を切断する手術の甲斐なくに息を引き取りました。
51歳でした。
マネへのバッシング・美術界の一大スキャンダル
マネがバッシングを浴びた『草上の昼食（左）』と『オランピア（右）』
マネが1863年にサロンに出品した『草上の昼食』は落選しますが、その年は落選展が開催されることとなり、
マネの出品作品『草上の昼食』も日の目をみることになります。
そしてマネが『草上の昼食』のバッシングの熱が冷めた頃合いを見て発表した『オランピア』は、
『草上の昼食』を上回る批判・バッシングを浴びることになってしまいます。
『オランピア』へのバッシングのすさまじさは、「作品が破損されかねない」と警戒した当局が展示会場に監視を配置したほどでした。
草上の昼食・オランピアへのバッシングの理由
1863年にサロンで人気を得たカバネル『ヴィーナスの誕生（左）』とボードリー『真珠と波（右）』
なぜエドゥアール・マネの『草上の昼食』『オランピア』は一大スキャンダルとされ、批判・バッシングを浴びることになったのでしょうか。
マネの『草上の昼食』と『オランピア』に描かれているのは理想化されていない現実の女性です。
それまでの絵画では、裸婦は神話や歴史物語の登場人物として理想化されていることが多く、
サロンに出品するような作品の主題に「現実の裸婦」を用いることは望ましくありませんでした。
ただ、同年サロンに出品されたポール・ボードリー『真珠と波』の裸婦は理想化されていないにも関わらず人気だったことから、
理想化の有無だけがバッシング理由とは言い切れません。
ボードリーとマネの評価を分けたのは、主題の現代的・風紀的な問題が大きいでしょう。
『草上の昼食』では流行の服装をした男性のなかに現実の裸婦が混じっています。
まして『オランピア』のモデルはあからさまに職業娼婦。
男の前で平気な顔で裸でいる女や猥褻な娼婦が鑑賞者に眼差しを向けるなど「とんでもない」「理解に苦しむ」というわけです。
『草上の昼食』『オランピア』でフランス大衆の怒りを買ったマネは、しばらくのあいだ悪名を馳せることになってしまいました。
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エドヴァルド・ムンク
エドヴァルド・ムンク『叫び』1893年オスロ国立美術館。
画家名：エドヴァルド・ムンク。
時代区分：象徴主義、世紀末芸術。
生没年：1863年?1944年。
代表作：叫び、不安、絶望、マドンナ、生命のダンス、ほか。
作品集：エドヴァルド・ムンクの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画を解説。
エドヴァルド・ムンクとは？ 画家プロフィール
エドヴァルド・ムンクは、世紀末芸術のなかでも象徴主義・表現主義に分類されるノルウェー出身の画家で、
橋の上で耳を押さえる男性が描かれた絵画『叫び』、通称「ムンクの叫び」の作者としても知られています。
同じ時代に活躍した画家には奇妙な怪物の版画を制作したフランスのルドンがいます。
ムンクの代表作には『叫び』のほか『マドンナ』『思春期』『生命のダンス』などがあり、
ムンクの独創的な作品は、後のモダン・アートにも強い影響を与えました。
ムンクが生涯に手がけた作品の半数以上はノルウェーのオスロ市にあるムンク美術館に所蔵されています。
エドヴァルド・ムンクの生涯
エドヴァルド・ムンクは1863年ノルウェーで誕生。
医者であり熱狂的なキリスト教信者でもあったムンクの父は気難しい性格で、子供たちにも非常に厳しく当たりました。
複雑で辛い家庭生活のなかで母と姉を早くに亡くし、自身の身体も弱く病気がちだったムンクは、
結核や精神病の家系に生まれたと思い悩み、絵画作品のモティーフとなっていく病や死への不安、
抑圧された生活への葛藤を抱えて育ちます。
青年になったムンクはクリスティアニア・ボヘミアンと呼ばれる急進派の仲間と出会い、1889年からパリに留学。
パリではロートレック、フィンセント・ファン・ゴッホ、ゴーギャンらの作風を基礎に、激しい表現による自身の画風を模索、
後にムンクの代表作となっていく『生命のフリーズ』構想を思いつきます。
作品を発表するたびに批判を浴びたムンクでしたが、徐々に愛好者が増え、世間からも認められるようになっていくと、
精神的な不安や葛藤を抱えたまま『叫び』『思春期』『マドンナ』など代表作となる作品を次々に発表、画家としてキャリアを積みました。
しかし、幼少期から生や死への不安を抱えたままだったムンクに事件が起きます。
精神病の妹の入院で「自分も精神を病むのでは」という不安に陥ったり、
医師であった弟の死に苦しむなど精神的に不安定になっていた矢先、恋人との別れ話のもつれから銃の暴発が起き、
ムンクは左手指の一部を失う大怪我をしてしまったのです。
この事件もきっかけの１つとなったのでしょう、
ムンクの精神不安は確定的なものとなり、神経症やアルコール依存症のため入院することに。
退院後に制作されたオスロ大学講堂の壁画。
退院したムンクは、自身の病気や回復の経験から作品の画風や主題に変化を見せるようになり、これまでとは違う、
見たままの景色や人物、明るく健康的な作品なども手がけるようになりました。
晩年はこれまでの功績が認められノルウェーやフランスから勲章も受けたムンクでしたが、戦争が暗い影を落とした時代、
ムンクの作品はナチスから退廃芸術といわれ美術館から撤去されるという仕打ちも受けています。
戦争が終わる前の1944年、ムンクは80歳で死去。
ムンクが自身で所有していた作品はすべてオスロ市に遺贈されました。
エドヴァルド・ムンクの特徴・作品鑑賞ポイント
ムンクの作品はゴッホやゴーギャンの影響を受けたうねるような筆致、インパクトのある色彩と単純化した形態が特徴て、
家族の死や自身の精神的な病など多くの困難を抱えていた影響から、恐怖や不安、
悲しみといった内省的なテーマと向き合う作品が多く見られます。
緊張・不安・絶望が渦巻くムンク魂の叫び
ムンクの『叫び』は恐怖や不安といった人間の内面を視覚化した傑作です。
この世界的に有名なムンクの絵画『叫び』には、油彩画のほかパステル画、リトグラフ、
テンペラ画で描かれたバージョン、全部で5作品が存在しています。
びじゅチューン！「ムンクの叫びラーメン」のモデルは、油彩画バージョン（オスロ美術館所蔵）の『叫び』です。
ムンク作『叫び』は『ムンクの叫び』と称されることが多いため、画面中央でムンクが叫んでいる絵だと誤解されがちですが、
「自然を貫く叫びを聞いたムンク（もしくは特定の誰かではない男性）が耐えられず耳を押さえている」場面が描かれた作品です。
ムンクは聴覚が過敏だったと言われており、『叫び』はフィヨルドでの自身の体験をベースに描かれています。
ムンク『叫び』のすごいところは、妖怪や幽霊、迫り来る殺人者といった見た目に恐ろしい登場人物が描かれているわけではないのに、
画面から恐ろしさが溢れ出ているところ。
うねるような背景のなかに恐怖や不安が増幅し、鑑賞者である私たちは悪夢のなかに飛び込んだような感覚を覚えます。
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エドガー・ドガ
エドガー・ドガ『エトワール（舞台の踊り子）』1878年オルセー美術館。
画家名：エドガー・ドガ。
時代区分：印象派。
生没年：1834年?1917年。
代表作：エトワール、アブサン、ロンシャンの競馬、ほか。
作品集：エドガー・ドガの代表作・有名絵画。
踊り子を数多く描いた印象派の有名画家 エドガー・ドガ 画家プロフィール
エドガー・ドガ（1834-1917）は、 印象派 を代表するフランスの画家です。
バレエポーズや湯浴みの様子など女性の一瞬の動作を捉えた作品が多く、
踊り子の華やかな舞台や舞台裏の練習風景を油彩やパステルで余すことなく表現した作品はドガの代名詞といえるでしょう。
馬の美しさに魅了されていたドガは競走馬の絵画も残しています。
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エドワード・バーン＝ジョーンズ
エドワード・バーン＝ジョーンズ『廃墟のなかの恋』1873年個人蔵。
画家名：エドワード・バーン＝ジョーンズ。
時代区分：ラファエル前派。
生没年：1833年?1898年。
代表作：廃墟のなかの恋、黄金の階段、ほか。
作品集：エドワード・バーン＝ジョーンズの代表作・有名絵画。
ラファエル前派 第二世代の画家 エドワード・バーン＝ジョーンズ 画家プロフィール
エドワード・バーン＝ジョーンズ（1833-1898）は、ラファエル前派（第二世代）として活躍したイギリスの画家です。
ラファエル前派を立ち上げた3人のうちのひとり ダンテ・ゲイブリエル・ロセッティ の下で学んだエドワード・バーン＝ジョーンズの作品は、
神話や中世の伝説、文学作品などからインスピレーションを受けたものが多く、いずれの作品も幻想的な世界観が特徴的です。
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エリザベート＝ルイーズ・ヴィジェ＝ルブラン
エリザベート＝ルイーズ・ヴィジェ＝ルブラン『マリー・アントワネット』1783年ヴェルサイユ宮殿美術館。
画家名：エリザベート＝ルイーズ・ヴィジェ＝ルブラン。
時代区分：新古典主義。
生没年：1755年?1842年。
代表作：マリー・アントワネット、デュ・バリー夫人、麦藁帽子をかぶった自画像、ほか。
作品集：エリザベート＝ルイーズ・ヴィジェ＝ルブランの代表作・有名絵画。
エリザベート＝ルイーズ・ヴィジェ＝ルブラン『ヴィジュ・ルブラン 画家プロフィール
エリザベート＝ルイーズ・ヴィジェ＝ルブラン（1755-1842）は、新古典主義を代表する女性画家です。
女性画家が少なかった時代、女性を気品高く、可憐で華やかに描く心得があったルブランの肖像画は、
マリー・アントワネットを始めとする王族や貴族女性からの人気を集めました。
ルブラン自身を描いた自画像からは彼女の美意識の高さやキャリアアップへの向上心が感じられます。
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エル・グレコ
エル・グレコ『受胎告知(托身)』1596-1600年頃プラド美術館。
画家名：エル・グレコ。
時代区分：マニエリスム。
生没年：1541年?1614年。
代表作：受胎告知、オルガス伯の埋葬、イエスの復活、第五の封印、ほか。
作品集：エル・グレコの生涯と作品の特徴・代表作・有名絵画を解説。
エル・グレコ 画家プロフィール
エル・グレコはマニエリスムを代表する画家です。
本名はドメニコス・テオトコブーロス、通称のエル・グレコで広く知られます。
スペインのトレドで宗教画を多く手がけたエル・グレコの代表作には『オルガス伯の埋葬』『無原罪の御宿り』、
『第五の封印』『ラオコーン』などがあります。
エル･グレコの生涯
1541年ギリシアのクレタ島に生まれたエル・グレコは、ヴェネツィアやローマで暮らし、ティツィアーノ、
ティントレットらヴェネツィア派の影響を受けました。
1572年には自分の工房を構え、この頃は主に個人向けの作品を手がけています。
その後30代後半にスペインのトレドに移住したエル・グレコは、
トレドにあるサント・ドミンゴ・エル・アンティグオ教会の祭壇画などを手がけました。
エル・グレコの墓はトレドで最初に祭壇画を手がけたこの教会にあります。
エル・グレコ作品の暗い色調やデフォルメしすぎに見えるプロポーションなど、独創的ともいえる表現は批判を受けることも度々で、
エル・グレコの死後ほとんど評価されることはありませんでした。
エル・グレコが再び脚光を浴びるようになったのは、
セザンヌが彼を評価したり、ピカソがラオコーンをリスペクトした作品を生んでからのことです。
現在では「スペイン絵画史上初の偉大な著名人」と呼ばれるまでになりました。
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エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー
エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー『街』1913年ニューヨーク近代美術館。
画家名：エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー。
時代区分：ドイツ表現主義。
生没年：1880年?1938年。
代表作：街、マルセラ、兵士としての自画像、ほか。
作品集：エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナーの代表作・有名絵画。
ドイツ表現主義の画家 エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー 画家プロフィール
エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー（1880-1938）は、
ドイツ表現主義を代表するドイツの画家です。
プリミティブな世界に傾倒し仲間４人でブリュッケを結成した。
キルヒナーは、独特の造形表現を模索しました。
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オディオン・ルドン
オディロン・ルドン『キュクロプス』1914年クレラー・ミュラー美術館。
画家名：オディオン・ルドン。
時代区分：象徴主義。
生没年：1840年?1916年。
代表作：キュクロプス、眼＝気球、笑う蜘蛛、ほか。
作品集：オディロン･ルドンの生涯と特徴・代表作・作品解説。
オディロン・ルドン 画家プロフィール
オディロン･ルドン（以下、ルドン）は、象徴主義を代表するフランスの画家・版画家です。
奇妙な怪物の石版画や木炭画で知られるルドンは、本格的なデビューが40代と遅咲きの画家で、
後期には華やかで色鮮やかな花や蝶なども描きました。
アカデミーへの反発が強まった19世紀末、内的感覚や神秘体験を芸術に昇華させたルドンの表現は、
ムンクらも活躍した象徴主義の先駆となり、同時期の芸術家ドガやボナールに影響を与えたほか、
後のダダイスムやシュルレアリスムへのきっかけともなりました。
ルドンの代表作に『眼＝気球』『キュクロプス』『目を閉じて』などがあります。
オディロン・ルドンの生涯
1840年、フランスのヴォルドーに生まれたルドンは、生まれてすぐに近くの叔父の家に預けられました。
病弱だったルドンは11歳まで学校に行かずに過ごし、その後入った寄宿学校でも周囲に馴染めず孤独な10代を過ごします。
寄宿学校を卒業したルドンは、植物学者のアルマン・クラヴォーとの出会いで顕微鏡のなかに見える世界を知り、
ボードレール、エドガー・アラン・ポーなど象徴主義文学に触れることで自身の作風の礎を築きます。
24歳でパリ国立美術学校へ入学したものの教授と折り合いが悪く数ヶ月で退学、
ヴォルドーに戻ったルドンは画家・銅版画家のロドルフ・ブレダンから学びを得ました。
普仏戦争に従軍したルドンは病気で除隊となり、そのままパリに移住するとデッサンを描き溜める生活を送ります。
アンリ・ファンタン＝ラトゥールに石版画を学び、39歳で石版画集「夢のなかで」を出版。
遅咲きの芸術家デビューを飾ったルドンは、妻カミーユ・ファルトと結婚すると怒涛のペースで制作に打ち込み、
パステルや油彩へと表現手法を広げ、晩年は明るい作品も多く手がけました。
レジオン・ドヌール勲章を受章するなどルドンの芸術活動は順調かと思えましたが、
第一次大戦に召集された息子アリが行方不明となると、息子を探し歩き、息子を心配したまま76歳でこの世を去りました。
オディロン･ルドンの特徴・作品鑑賞ポイント
ルドンの神秘的な黒の世界・ノワール
ルドンといえば、まず最初に思い浮かぶのは奇妙な生き物や怪物・巨人でしょう。
世紀末芸術のなかで中核をなした象徴主義は、目に見えないもの、精神世界、想像の世界などを視覚化し、自己の内面を表現しました。
そのなかでルドンは、鉛筆や木炭、版画などによって「黒（ノワール）」と呼ぶ作品群を制作し、
色彩に頼らない独自の世界観を生み出します。
ルドンが描く想像上の生き物が奇妙な形をしていたり、動植物に人間のような顔が付いていたりするのは、
植物学者のアルマン・クラヴォーと共に顕微鏡で覗いた微生物であったり、
ボードレールら象徴主義文学からの影響が大きいと考えられます。
ルドンは病弱で孤独だった幼少期を過ごしており、暗い部屋で想像を巡らすことも多かったそうなので、
想像や内面の世界を表現する土台は子供時代に育まれたものなのかもしれません。
ルドンは1886年の印象派展にモノクロの木炭画を出品し批判を浴びたといいます。
華やかな色彩の印象派美術から見ると、モノクロで詩的なルドンの世界観は異色であり、時代の空気に合わなかったのでしょう。
心境の変化？宗教画や神話画も描いたルドン
長男である息子を早くに亡くしたルドンは、その後誕生した次男アリをことのほか可愛がりました。
そして、ルドンにとって暗い過去であったペイルルバードの実家の農園を兄が売却すると、
1890年代のルドンはまるで呪縛から解き放たれたかのように、明るく華やかな作品を制作し始めます。
モノクロから色鮮やかな作品へと変貌を遂げる過程で、ルドンはいくつかの宗教画を手がけています。
右の『イエスの御心』は1895年、左の『輪光の聖母』1898年、中央の『キリストの磔刑』は1910年にルドンが制作した作品で、
漆黒の世界から色彩のある世界へとルドンの作品が転換していく様子が分かります。
ルドンは他にもシェイクスピアや神話を主題とした作品、仏陀を描いた作品などを残しました。
ルドンの表現は色鮮やかな世界へ
ルドンが使用する画材は、木炭や鉛筆からパステルや油彩へと変化していきます。
本格的な芸術家デビューが40代と遅咲きだったルドンですが、年を重ねても自分の技法や作風に固執することはありませんでした。
初期とはまったく別物ともいえる晩年のルドン作品は、こうしたルドンの柔軟な姿勢から生まれたものだといえます。
晩年のルドンは花瓶に活けられた花束の絵を多く描いたほか、ヴィーナスやコキールといった主題にも繰り返し取り組み、同じ題名の作品が複数点残されています。
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