118位 フィリッポ・リッピ「聖母子と二天使」
フィリッポ・リッピ『聖母子と二天使』
額縁から出てきてしまうだまし絵の聖母子
- 絵画の題名 聖母子と二天使
- 絵画の作者 フィリッポ・リッピ（イタリア）
- 美術様式 初期ルネサンス
- 絵画の制作年 1465年頃
- 絵画の画材 テンペラ、板
- 絵画の寸法 95cm × 62cm
- 絵画の所蔵 ウフィッツィ美術館（イタリア、フィレンツェ）
聖母マリアと幼子キリストのほか、キリストを抱え上げる二天使が描かれている。
いたずらをしているような表情でこちらを見る天使がなんなのか、
この構図にどのような意味があるのかなどが議論の的となっており、
合唱するマリアにキリストを掲げるのは人と神の関係をあらわしているとも、
マリアが幼子を抱いていないことからキリストと聖母マリアの結婚をあらわすとする異論もある。
参考ページ「常識として知っておきたい世界の名画ランキング の記事一覧 知欲」
フィリッポリッピの「聖母子と二天使」は、ルネサンス期のイタリアで描かれた傑作です。
視覚障がいをお持ちの方にも、この絵画の美しさを感じていただけるよう、できる限り詳しく解説します。
作品の概要
主題: 聖母マリアと幼いイエスキリスト、そして二人の天使制作年: 1465年頃
技法: テンペラ画
所蔵: ウフィツィ美術館（フィレンツェ）
構図と登場人物
絵の中心には、聖母マリアが椅子に座り、幼いイエスを抱いています。二人の天使が、幼いイエスを支えるように寄り添っています。
聖母マリアは、幼いイエスに視線を落とし、慈愛に満ちた表情をしています。
天使たちは鑑賞者の方を見ており、愛らしい笑顔を浮かべています。
背景には、窓が開いており、遠くの風景が広がっています。
風景の中には平原、山々、都市、湾が見えます。
登場人物の詳細
聖母マリア:落ち着いた優雅な表情で、幼いイエスを見つめています。
髪は精巧に編み込まれ、真珠の装飾が施されています。
柔らかいヴェールを被っています。
衣服は深い青色のローブを身にまとっています。
幼いイエス:
天使に支えられ、聖母マリアを見上げています。
幼子イエスの表情はあどけなく、愛らしいです。
天使:
二人の天使は、幼いイエスを支え、鑑賞者の方を見ています。
彼らは愛らしい笑顔を浮かべ、親しみやすい雰囲気を与えています。
色彩
聖母マリアの青いローブ、天使たちの鮮やかな色彩、背景の風景の柔らかな色彩など、色彩豊かに描かれています。聖母マリアの肌は、明るく滑らかに表現されています。
背景の風景は、遠近法を用いて奥行きが表現されています。
時代背景と作者の意図
ルネサンス期のフィレンツェで制作された作品であり、当時の芸術様式が反映されています。フィリッポリッピは、聖母マリアを人間味豊かに、美しく表現することに力を注ぎました。
この作品は、聖母マリアの母性愛と、幼いイエスの愛らしさを表現しています。
背景の風景は、当時のフィレンツェの風景を描いたと考えられています。
作品の評価
フィリッポリッピの代表作の一つとして、高く評価されています。聖母マリアの美しさ、幼いイエスの愛らしさ、色彩の豊かさなどが、多くの人々を魅了しています。
ルネサンス期の聖母子画の傑作として、美術史に名を残しています。
その他
この作品は、「リッピーナ」という愛称で呼ばれることもあります。この作品に描かれている聖母マリアは、フィリッポリッピが駆け落ちをし、
結婚までした修道女のルクレツィアブーティがモデルだと言われています。
幼子イエスのモデルは、二人の息子である、フィリッピーノリッピだと言われています。
この解説が、視覚障がいをお持ちの方々の鑑賞の一助となれば幸いです。
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