99位 ピカソ「自画像」
- 絵画の題名 自画像
- 絵画の作者 パブロ・ピカソ(スペイン)
- 美術様式 青の時代
- 絵画の制作年 1901年
- 絵画の画材 油彩、カンヴァス
- 絵画の寸法 81cm × 61cm
- 絵画の所蔵 ピカソ美術館(フランス、パリ)
ピカソ若き苦悩の時代の自画像
ピカソの親友がピストル自殺をしてしまったのを期に始まったとされる、
ピカソ青年期にうつ病を患っていた時に描かれた作品群を「青の時代」という。
本作『自画像』は青の時代の代表作のひとつ。
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パブロ・ピカソの「自画像」について
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視覚障がいのある方にもイメージしやすいよう、できる限り詳しく解説します。
作品概要
この「自画像」は、ピカソが20歳の時に描いた作品です。「青の時代」と呼ばれる、ピカソの初期の作品群に分類されます。
パリのピカソ美術館に所蔵されています。
構図
画面中央に、ピカソ自身の上半身が描かれています。顔はやや右向きで、視線は鑑賞者の方に向けられています。
顔は細長く、頬は痩せこけています。
口元には無精ひげがうっすらと生えています。
髪は短く、黒っぽい色をしています。
服装は、首元までボタンを留めた、ややゆったりとした上着を着ています。
色彩
全体的に、青色を基調とした、陰鬱な色彩で描かれています。肌の色も、青みがかった灰色で、生気のない印象を与えます。
髪、服も黒に近い青色です。
時代背景
1900年、ピカソは初めてパリを訪れ、当時のパリは万国博覧会で賑わっていました。しかし、ピカソの友人カルロス・カサヘマスは、1901年にピストル自殺をしてしまいます。
ピカソは、親友の死に大きな衝撃を受け、深い悲しみに沈みました。
この「自画像」は、そのような精神状態で描かれたため、陰鬱な雰囲気を帯びています。
「青の時代」の作品は、ピカソの個人的な悲しみだけでなく、当時の社会的な不安や孤独感も表現しているといわれています。
作者の意図・作品の評価
この「自画像」は、ピカソ自身の内面を深く掘り下げた作品といえます。親友の死によって、ピカソは生と死、孤独といったテーマについて深く考えたのでしょう。
この作品は、ピカソの才能を示す初期の傑作として、高く評価されています。
ピカソの「青の時代」の作品は、後のキュビズムなどの革新的な絵画表現へとつながる、重要な出発点となりました。
補足
この「自画像」は、ピカソの他の作品と比べると、写実的な表現で描かれています。しかし、青色の多用や、細長い顔、痩せこけた頬など、独特の表現が見られます。
ピカソは生涯を通じて自画像を描いており、それぞれの時代のピカソの心理状態、芸術の変遷を知る上で、貴重な作品と言えるでしょう。
この解説が、視覚障がいのある方の作品鑑賞の一助となれば幸いです。
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