アングルの『トルコ風呂』はポルノ認定されるため、画像のみを開いて鑑賞してください。
- 絵画の題名 トルコ風呂
- 絵画の作者 ジャン・オーギュスト・ドミニク・アングル（フランス）
- 美術様式 新古典主義
- 絵画の制作年 1862年
- 絵画の画材 油彩、板に貼ったカンヴァス
- 絵画の寸法 108cm × 108cm
- 絵画の所蔵 ルーヴル美術館（フランス、パリ）
老境にいたっても衰えぬ巨匠が描く裸婦群像
新古典主義の巨匠アングルは、若いときから80を超える晩年にいたるまで多くの裸体画を描き続けた。
本作はそんなアングル裸体画の集大成とも呼べる作品で82歳時の作品。
「トルコ風呂」とはトルコ語のハマム（hamam）のことで、中東の公衆浴場を意味する。
本作でアングルはハマムで楽しむ多くの裸の女性を描いたが、
実際のモデルは使わず、長い画家人生の中で描いてきた裸体画の集大成でできている。
オダリスクとは宮廷の女官のこと。
アングルのこの作品は後生のピカソやマティスらに大きな影響を与えた。
アングルが44歳のときに描き始め、76歳で完成させた裸婦像の最高傑作。
参考ページ「常識として知っておきたい世界の名画ランキング の記事一覧 知欲」
ジャン＝オーギュスト＝ドミニク・アングルの「トルコ風呂」ですね。
視覚障がいをお持ちの方にも分かるように、できるだけ詳しく解説します。
作品の概要
作者：ジャン＝オーギュスト＝ドミニク・アングル制作年：1862年
所蔵：ルーブル美術館
構図：
この絵は、円形のキャンバスに多数の裸婦が描かれています。彼女たちは、トルコ風呂（ハマム）でくつろいでおり、様々なポーズを取っています。
画面中央には、楽器を奏でる女性がおり、彼女を中心に裸婦たちが放射状に配置されています。
奥には水盤やカーテンが描かれ、空間の奥行きを感じさせます。
多くの女性が寄り添い、思い思いのポーズでくつろいでいます。
画面右側では、うつ伏せになっている女性が、左手を上げて、親指と人差し指で輪を作っています。
表情と視線：女性たちの表情は、リラックスしており、穏やかです。
視線は、互いに交わし合ったり、一点を見つめたりしており、彼女たちの親密な関係性を表しています。
色彩：
肌の色は、明るいピンク色から濃い茶色まで、多様な色が用いられ、女性たちの肉感的な美しさを際立たせています。背景のカーテンやクッションには、赤、青、緑などの鮮やかな色が用いられ、エキゾチックな雰囲気を醸し出しています。
女性の髪の色は、金髪、黒髪、茶髪など様々です。
ターバンを巻いている女性もいます。
時代背景：
19世紀のヨーロッパでは、オリエンタリズムが流行しており、トルコ風呂は異国情緒あふれる場所として描かれました。アングルは、晩年にこの作品を制作し、彼の理想とする女性美を追求しました。
作者の意図：
アングルは、この作品で、女性の裸体美を官能的に表現しようとしました。彼は、多数の裸婦を描くことで、彼女たちの多様な美しさを表現しました。
また、異国であるトルコの風呂を描くことで、日常とは違う空間を演出し、見る人に非日常感を、感じさせる意図があったと思われます。
作品の評価：
「トルコ風呂」は、アングルの代表作の一つとして高く評価されています。その官能的な表現と卓越した描写力は、後世の画家たちに大きな影響を与えました。
作品のポイント
円形の構図：珍しい円形の構図は、鑑賞者を作品の中に引き込む効果があります。官能的な美：女性たちの裸体は、官能的でありながらも、上品に描かれています。
多様な表現：様々なポーズや表情の女性たちが描かれており、見飽きることがありません。
この解説が、視覚障がいをお持ちの方の作品鑑賞の一助になれば幸いです。
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