68位 ルーベンス「キリストの昇架」
ピーテル・パウル・ルーベンス『キリストの昇架』
「フランダースの犬」のネロ少年が夢見たバロック絵画
- 絵画の題名 キリストの昇架
- 絵画の作者 ピーテル・パウル・ルーベンス(ドイツ)
- 美術様式 バロック(フランドル・バロック)
- 絵画の制作年 1610年?1611年
- 絵画の画材 油彩、板
- 絵画の寸法 460cm × 340cm(両翼:460cm × 150cm)
- 絵画の所蔵 ノートルダム大聖堂(ベルギー、アントワープ)
バロックの巨匠ルーベンスが磔にされたキリストの十字架が立てられる場面を描く。
三連画で左右のパネルもある(上記画像は中央パネルのみ)。
アニメ「フランダースの犬」の主人公ネロ少年が憧れ、
最後に見ることができた絵がこの『キリストの昇架』と『キリストの降架』。
ネロ少年はこの絵の前で亡くなった。
ルーベンス『キリストの降架』
ルーベンス『聖母被昇天』1625年?1626年 聖母大聖堂(アントウェルペン)
ネロ少年がいつも見ていた絵画
ルーベンス『三美神』
1630年代 プラド美術館
参考ページ「常識として知っておきたい世界の名画ランキング の記事一覧 知欲」
作品の紹介
ルーベンスの「キリストの昇架」は、バロック絵画の傑作として知られ、
視覚障がいのある方にもその壮大な情景を想像していただけるよう、詳細に解説します。
作品の概要
この作品は、イエス・キリストが十字架にかけられ、まさに持ち上げられようとする瞬間を描いています。画面全体にみなぎる力強さと、登場人物たちの感情の動きが、見る者に深い印象を与えます。
構図と登場人物
中心となるキリスト:画面中央で、キリストが斜めに傾けられた十字架に磔にされています。
キリストの体は筋肉質で、苦悶の表情を浮かべながらも、天を見上げる強い視線が印象的です。
頭には茨の冠が被せられ、体には釘の跡が生々しく残っています。
キリストを持ち上げる人々:屈強な男たちが、キリストの磔刑された十字架を持ち上げようと力を込めています。
彼らの筋肉の隆起や、力強い姿勢から、その力の入れようが伝わってきます。
男たちの表情は、苦痛と使命感が入り混じった複雑なものです。
周囲の人々:画面の左右には、群衆が描かれています。
彼らは、この悲劇的な光景を様々な感情で見つめています。
嘆き悲しむ女性たち、冷酷な表情の兵士たちなど、多様な人物が描かれています。
背景:背景は、暗い空と荒々しい地面が描かれ、劇的な雰囲気を高めています。
色彩
ルーベンスは、鮮やかで豊かな色彩を用いています。
キリストの肌:キリストの肌は、明るい色調で描かれ、光を受けて輝いているように見えます。
人々の衣服:人々の衣服は、赤、青、茶色など、多様な色が用いられ、画面に動きを与えています。
背景:背景の暗い色調は、キリストの体を際立たせる効果があります。
時代背景と作者の意図
この作品は、17世紀のバロック時代に描かれました。
ルーベンスは、バロック絵画の特徴である、ダイナミックな構図、劇的な光と影の効果、
豊かな色彩を用いて、キリストの受難を力強く表現しました。
ルーベンスは、この作品を通して、キリストの犠牲と、それによってもたらされる救いを表現しようとしたと考えられています。
作品の評価
「キリストの昇架」は、ルーベンスの代表作の一つとして高く評価されています。その力強い表現と、人間の感情の動きを捉えた描写は、多くの人々を魅了し続けています。
現在、この作品は、アントワープ大聖堂に所蔵されています。
補足・ルーベンスは、視覚障がいのある方にも絵画を楽しんでいただけるよう、触覚を使った展示なども行われています。
ルーベンスの絵画は、音声ガイドや解説書などを利用することで、より深く理解することができます。
この解説が、視覚障がいのある方々にとって、ルーベンスの「キリストの昇架」を鑑賞する一助となれば幸いです。
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