42位 レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」 レオナルド・ダ・ヴィンチ『受胎告知』 聖母マリアの懐胎を告げるシーンをダ・ヴィンチ流に表現
- 絵画の題名 受胎告知
- 絵画の作者 レオナルド・ダ・ヴィンチ（イタリア）
- 美術様式 盛期ルネサンス
- 絵画の制作年 1472年?1473年
- 絵画の画材 油彩、板
- 絵画の寸法 98cm × 217cm
- 絵画の所蔵 ウフィッツィ美術館（イタリア、フィレンツェ）
メッセンジャーである大天使ガブリエルが聖母マリアが救い主を懐胎したことを告げる「受胎告知」。 多くの芸術家に非常に多く描かれた「受胎告知」を、ダ・ヴィンチはマリアの驚きを抑えて表現した。 遠景にはキリストが活動したガリラヤ湖がみえる。
参考ページ「常識として知っておきたい世界の名画ランキング の記事一覧 知欲」
作品の概要
★レオナルド・ダ・ヴィンチ「受胎告知」を視覚障害者の方へ レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」は、とても美しい絵画です。 視覚的に楽しむことは難しいかもしれませんが、言葉で絵画の世界を詳しくご紹介します。
絵の構図
絵の中央には、天使と聖母マリアが描かれています。
天使: 若く美しい男性の姿をしています。白い羽根の大きな翼を広げ、聖母マリアのほうへ優しく手を差し伸べています。
顔は穏やかで、微笑みを浮かべているように見えます。金色の髪は肩までかかり、光を放っているようです。
聖母マリア: 優しい表情で、少し驚きながらも天使を見上げています。
青いマントを肩にかけ、白いドレスを着ています。
髪は長く、肩を覆うように垂れています。
背景
遠くに小さな町や丘が見え、穏やかな風景が広がっています。
聖母マリアの足元には、白い百合の花が咲いています。
色彩
天使: 白い羽根、金色の髪、青いマントと白いドレスのコントラストが美しいです。
聖母マリア: 肌は白く、頬にはほんのり紅が差しています。青いマントと白いドレスの色合いが、聖母マリアの純粋さを際立たせています。
背景: 遠くの風景は青みがかった灰色で、穏やかな雰囲気を作り出しています。
時代背景と作者の意図
この絵が描かれたのは、ルネサンスと呼ばれる時代です。
ルネサンスとは、中世から近代への過渡期にヨーロッパで起こった文化的な復興運動のことです。
人々は、神だけでなく人間そのものにも価値を見いだすようになり、芸術や科学が大きく発展しました。
レオナルド・ダ・ヴィンチは、ルネサンスを代表する天才的な画家であり、科学者でもありました。
彼は、この絵画を通して、神聖な出来事を非常に人間的に表現しようとしたと考えられています。
天使の穏やかな表情や、聖母マリアのわずかに見せる戸惑いといった感情表現は、当時の宗教画にはあまり見られなかった新しい試みでした。
作品の評価
「受胎告知」は、レオナルド・ダ・ヴィンチの初期の作品でありながら、その後の彼の芸術に大きな影響を与えました。
特に、人物の表情や動き、そして自然の描写における彼の才能が、この作品の中ですでに開花していることがわかります。
この絵画は、レオナルド・ダ・ヴィンチの天才性を証明する傑作の一つとして、世界中で高く評価されています。
まとめ
レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」は、宗教的なテーマを扱いながらも、人間的な感情や自然の美しさを描き出すことで、見る者に深い感動を与えます。
視覚的に楽しむことは難しいかもしれませんが、言葉で絵画の世界を想像することで、その美しさを味わうことができるでしょう。
補足：受胎告知とは: 聖母マリアが天使から神の言葉を告げられ、イエス・キリストを身ごもることを知らされる出来事です。
キリスト教において最も重要な出来事の一つです。
ルネサンス: 人文主義、個人の尊厳、科学への関心の高まりなどが特徴です。
レオナルド・ダ・ヴィンチ: 多才な人物で、絵画だけでなく、科学、発明など様々な分野で活躍しました。
この説明が、少しでも「受胎告知」の世界をイメージする助けになれば幸いです。
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